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霰粒腫とは

大阪市 鶴見区、イオンモール鶴見緑地3階のあしば眼科では、 霰粒腫の診察から手術まで対応しております。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)は、まぶたの中にできる痛みの少ないしこりで、脂の分泌腺(マイボーム腺)が詰まって生じる無菌性の炎症です。麦粒腫(ばくりゅうしゅ)が細菌感染による「ものもらい」であるのに対し、霰粒腫は感染を伴わない点が特徴です。腫瘤(しこり)はゆっくりと形成され、初期には自然治癒することもありますが、大きくなると切開や手術が必要になります。
症状
- まぶたの腫れや異物感
- 痛みや赤みがないことが多い
- コロコロとしたしこりが触れる
- 徐々に大きくなる
炎症が加わると痛みや赤みを伴うこともあり、
急性霰粒腫と呼ばれます。
この場合、麦粒腫と似た症状になります。
原因
霰粒腫は、まぶたにあるマイボーム腺が詰まることで起こります。以下のような要因が関与していると考えられます。また、一度に複数の霰粒腫ができることもあり、再発するケースも少なくありません。
- ストレスや疲労
- ホルモンバランスの乱れ
- 目の乾燥
- 目の周囲の不衛生
- まぶたの慢性的な炎症
治療法
点眼・内服治療
小さな霰粒腫や炎症を伴う急性霰粒腫では、抗菌薬の点眼や内服薬での治療を行います。
ステロイド注射
初期段階であれば、霰粒腫内に副腎皮質ステロイドを注射することで改善が期待できる場合もあります。
手術(摘出)

大きくなった場合や薬で治らない場合には、袋ごと摘出する手術が必要です。高齢者では悪性腫瘍との鑑別が必要なこともあり、専門的な診断が重要です。
手術方法
霰粒腫は、瞼板という軟骨状の組織の中に肉芽腫として形成されます。手術ではこの肉芽腫を除去します。
皮膚切開
霰粒腫が皮膚の直下にある場合や、感染が皮膚まで広がっている場合に適応されます。
- 組織を直接確認しやすく、取り残しが少ない
- 横方向に切開し、ナイロン糸で縫合
- 約1週間後に抜糸
まぶたの裏側から
の切開
主に霰粒腫が皮膚から離れた場所にある場合に適応されます。
- 粘膜を通して直接瞼板にアプローチ
- 傷が小さく、治癒が早い
- 縫合の必要がなく、抜糸も不要
- 視認できない部分も丁寧に除去する必要がある
どちらの方法を選択するかは、霰粒腫の大きさや位置、状態により判断します。
術後の管理
- 手術時間は約10〜20分
- 手術当日は眼帯を装着して帰宅
- 強い痛みはほとんどありませんが、念のため痛み止めを処方
- 翌日から洗顔可能
- 数日間は腫れや内出血が見られることがあります
- 約1週間後には大部分が改善
皮膚切開を行った場合は、1週間後に抜糸を行います。
鑑別が必要な病気
霰粒腫に似た症状を示す疾患もあるため、正確な診断が必要です。
疾患名 | 症状 |
---|---|
麦粒腫 (ばくりゅうしゅ) |
いわゆる「ものもらい」で、まぶたの縁にある分泌腺が細菌感染を起こして腫れる急性炎症性疾患です。 急に赤く腫れ、強い痛みや熱感、まぶたの発赤を伴うことが特徴です。 |
涙嚢炎、涙小管炎 | 目頭にある涙の通り道である涙嚢や涙小管に炎症が起きる疾患です。目頭に腫れや押すと痛みがあるしこりが生じ、膿が出てくることもあります。 |
眼窩蜂窩織炎 | 目の周囲に細菌が感染して炎症が広がる、進行性で重篤な感染症です。まぶたの腫れが急激に進み、激しい痛み・赤み・発熱を伴うのが特徴です。放置すると視力障害や脳への波及リスクもあるため、早急な診断と抗菌薬による治療が必要です。 |
悪性腫瘍 | まぶたに発生する悪性腫瘍(基底細胞癌や脂腺癌など)は、霰粒腫と似たしこりや腫れとして始まることがあり、特に高齢者では注意が必要です。 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
ご相談はあしば眼科まで

大阪市 鶴見区、イオンモール鶴見緑地3階のあしば眼科では、 霰粒腫の診察から手術まで一貫して対応しています。
「まぶたにしこりができた」「腫れが続いて気になる」などの症状がある場合は、お早めにご相談ください。目の状態を正しく診断し、適切な治療法をご提案いたします。