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- ドクターズインタビュー
医療の道を選び､眼科医にたどり着くまで
医師を志したきっかけを教えてください。
私は医師の家系ではなく、幼い頃から特定の夢があったわけではありません。ただ、身近にいた歯科医の先生が患者様と親身に接する姿を見て、「人の役に立つ仕事って素敵だな」と思ったのが原点でした。
最初は歯学部への進学を考えていましたが、学ぶうちに医学への興味が強まり、最終的に医師の道を選びました。医学部での研修では、さまざまな診療科を経験しましたが、眼科には特に魅力を感じました。
眼科は診察から治療、さらには手術まで一人の医師が患者様の経過を一貫して見守ることができる診療科です。特に白内障手術のように、治療後に患者様が「世界が明るくなった」と実感される場面に立ち会えることに、大きなやりがいを感じました。視覚は日常生活に欠かせない感覚のひとつ。だからこそ、患者様の「見る力」を守ることに尽力したいと考え、眼科を専門とする道を選びました。
地域医療に貢献するための開業
あしば眼科を開院された経緯を教えてください。
これまで大学病院や総合病院での診療を続ける中で、「もっと患者様一人ひとりと向き合える環境で医療を提供したい」と思うようになりました。そんな中、ある眼科クリニックが閉院することを知りました。その医院には長年通われていた患者様も多く、診療を受けられなくなることを不安に思っている方がいると聞きました。地域の皆さんに安心して目の健康を守ってもらいたいという想いから、ここでの継承開業を決意しました。
このエリアは幅広い年代の方が住んでおり、子どもからご高齢の方まで、目に関するさまざまな悩みを抱えています。「どんな世代の方でも気軽に相談できる眼科」を目指し、一人ひとりの症状に合わせた診療を心がけています。
白内障手術の導入と､患者様への想い
院内で白内障手術を行うようになった背景を教えてください。
開業当初は手術設備がなかったため、白内障の患者様には提携病院をご紹介していました。しかし、診察と手術のために別々の場所へ行くことは患者様にとって負担が大きく、「いつもの先生に手術もお願いしたい」というお声もいただいていました。そこで、よりスムーズな治療を提供するため、手術室を増設し、院内で白内障手術を実施できる体制を整えました。白内障手術は短時間で終わるとはいえ、ご高齢の方にとっては不安がつきものです。そのため、手術前の説明を丁寧に行い、疑問や不安をしっかり解消することを大切にしています。また、できる限り負担を軽減するため、痛みに配慮した治療を心がけています。手術を終えた患者様が「視界がくっきりして、こんなに変わるとは思わなかった！」と喜ばれる姿を見るたび、医師としての意義を改めて感じます。
目の健康を守るために､日常で気をつけること
目のトラブルを防ぐために、日頃から意識すべきことはありますか？
目の病気は、自覚症状がないまま進行するものが多いため、気づいたときには治療が難しくなっているケースが少なくありません。特に、緑内障や糖尿病網膜症は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な検査が非常に重要です。例えば、糖尿病の方は、血糖値が安定している場合でも、眼底検査を定期的に受けることが勧められます。また、強度近視の方は緑内障のリスクが高くなるため、視野検査を継続的に行うことが重要です。
近年では、スマートフォンやパソコンの長時間使用による影響も増えており、特に若い世代では「スマホ老眼」や「内斜視」が見られるケースもあります。「目が疲れやすい」「視界がぼやける」といった症状があれば、早めに眼科を受診することをおすすめします。
今後の展望と､患者様へのメッセージ
これからのクリニックの目標を教えてください。
開業してから、地域の患者様と向き合う中で、「より多くの人の目の健康を支えたい」という想いが強くなっています。今後は、より精度の高い治療を提供できるよう設備を充実させ、診療の幅を広げていきたいと考えています。
例えば、近年注目されているICL（眼内コンタクトレンズ）手術など、新しい治療法の導入も視野に入れています。白内障手術についても、さらに患者様の負担を軽減できる方法を追求し、より快適な視界を提供できるよう努めていきます。目の健康は、人生の質に直結します。見えにくさを「年齢のせい」と諦めず、気になることがあればぜひ当院までご相談ください。
